2025年1月おたいら音楽集|新しい年に響く6曲(後編)

毎月心に残ったおすすめ曲をジャンル問わず紹介する「おたいら音楽集」のアイキャッチ画像です 音楽

2025年の幕開けとともに、心を整えたり、気持ちを切り替えたりするために音楽の力を借りたくなる瞬間が増えてきます。
後編では、そんな年の始まりにふさわしい、感情の深さや再出発のエネルギーを感じさせる7曲をセレクトしました。

今回ご紹介するのは以下の楽曲です:

  • 「さよーならまたいつか!」 / 米津玄師
  • 「ただ声一つ」 / ロクデナシ
  • 「エゴロック」 / 和楽器バンド
  • 「かいしんのいちげき」 / 天月
  • 「モエチャッカファイア」 / 弌誠
  • 「一目惚れ」 / 舟津真翔
  • 「メロウ」 / 須田景凪

別れと再会、衝動と静寂、そして恋の始まりや再確認。
それぞれの楽曲が持つ物語とアーティストの背景を、私自身の感想とともに丁寧に綴りました。
新しい年の感情に寄り添う音楽たちを、ぜひじっくり味わってみてください。

さよーならまたいつか! / 米津玄師

米津玄師は、作詞・作曲・編曲・映像制作までを手がけるマルチアーティスト。
ジャンルを超えた音楽性と、文学的な歌詞で、世代を問わず支持され続けています。

「さよーならまたいつか!」は、NHK連続テレビ小説『虎に翼』の主題歌として書き下ろされた楽曲。
タイトルの通り、別れの中にある希望と再会への願いが込められていて、聴いた瞬間から心がじんわりと温かくなりました。

イントロの優しいギターと、米津の柔らかい歌声が、まるで春の風のようにそっと心に触れてくる。
歌詞には、「さよなら」だけでは終わらない、未来へのつながりを信じる気持ちが描かれていて、新しい年の始まりにぴったりの一曲です。

米津玄師らしい、感情の余白を残す表現が光る作品で、聴き終えたあとに静かな余韻が残ります。


ただ声一つ / ロクデナシ

ロクデナシの楽曲『ただ声一つ』は、2021年12月に配信リリースされた作品で、歌い手「にんじん」がロクデナシ名義で発表した代表曲のひとつです。作詞作曲はMIMIが手がけ、MVのイラストはfaPkaが担当。公開からわずか1ヶ月でYouTube再生数100万回を突破し、SNSでも大きな話題となりました。

この曲は、流れるようなピアノの旋律と、にんじんの優しく包み込むような歌声が印象的で、聴く者の心に静かに染み渡ります。歌詞には「時間の欠片を集めている」「答えは、いつ?」といったフレーズが登場し、日々を懸命に生きる人々の姿や、未来への不安と希望が繊細に描かれています。

小さな言葉に傷つきながらも、それを忘れたふりをして生きる主人公の姿に、何か感じるものがあります。「夜よ抱きしめて」という一節には、心の奥底で誰かに寄り添ってほしいという願いが込められているようで、何度聴いても胸が締めつけられます。

ネットでも「この曲に救われた」「毎日聴いてる」「愛が伝わってくる」といった感想が多く、共感の声が絶えません。ロクデナシの音楽は、ただのエンタメではなく、生きづらさを抱える人々への優しいメッセージなのだと感じます。


エゴロック / 和楽器バンド

和楽器バンドは、尺八・箏・三味線などの伝統楽器とロックを融合させたユニット。
世界観の強い楽曲と、圧倒的なライブパフォーマンスで国内外から高い評価を受けています。

「エゴロック」は、もともとボカロ楽曲として人気を博した作品を、和楽器バンドがカバーしたバージョン。
原曲の中毒性あるリズムに、和楽器の力強さと艶やかさが加わり、まったく新しい表情を見せてくれます。日本風ロックですね。和楽器の伝統とボカロという新しいジャンルがうまくミックスされていると感じます。

ボーカル・鈴華ゆう子の歌声は、エネルギッシュでありながらも繊細で、“自分らしさ”を叫ぶような力強さが印象的。
歌詞には、他人の目を気にしながらも、自分を貫こうとする葛藤が描かれていて、聴いていると自然と背中を押されます。

この曲は、自分を信じたいとき、迷いを振り払いたいときに聴きたい一曲です。


かいしんのいちげき / 天月

天月は、ニコニコ動画やYouTubeを中心に活動を広げてきた歌い手で、現在はメジャーでも活躍中。
優しくて親しみやすい歌声と、青春を感じさせる楽曲で、若者を中心に絶大な人気を誇ります。

「かいしんのいちげき」は、2021年にリリースされた楽曲で、恋の一瞬のきらめきを“会心の一撃”になぞらえたユニークなラブソング。
イントロからポップで軽快なリズムが広がり、聴いているだけで気分が明るくなります。

歌詞には、好きな人に出会った瞬間の衝撃や、恋の高揚感が描かれていて、まるで青春アニメのワンシーンのような世界観
天月の歌声は、そんな感情をまっすぐに届けてくれて、聴いていると自然と笑顔になれる一曲です。MVは漫画仕立てになっています。さらに動画みたいに動きが感じられて面白いです。短編アニメを見た気持ちになりました。

新しい年に、恋を始めたい人や、気持ちを前向きにしたい人にぴったりです。


モエチャッカファイア / 弌誠(いっせい)

弌誠は、TikTokやYouTubeで注目を集める新進気鋭のアーティスト。
独特な言葉選びと、エネルギッシュなサウンドで、若い世代を中心に人気を拡大しています。

「モエチャッカファイア」は、2024年にリリースされた楽曲で、燃え上がる感情を“チャッカマン”のように点火するというユニークなコンセプト。
イントロからテンションMAXで、まるで感情が爆発する瞬間を音で表現しているような勢いがあります。

弌誠の歌声は、荒々しさの中に繊細さもあり、感情の振れ幅をそのまま音に乗せているのが魅力。
歌詞には、恋や夢に対する衝動が込められていて、聴いていると自分の中の熱量が高まっていくのを感じます。なんともいえない極低音の唄声がゾクゾクして、この曲の世界観にあっていると思います。MVのキャラ(コンピュータゲーム『ゼンレスゾーンゼロ』に登場する「エレン・ジョー」に触発)も無表情なのに、ちょっとしたしぐさに可愛さもあり、刺さる人にはぐっ刺さるキャラクターだと思います。

この曲は、新年に勢いをつけたいとき、気持ちを燃やしたいときに聴きたい一曲です。


一目惚れ / 舟津真翔

舟津真翔(ふなつまなと)は、SNSを中心に活動するシンガーソングライター。
等身大の恋愛を描く歌詞と、素朴でまっすぐな歌声が魅力で、じわじわと注目を集めています。

「一目惚れ」は、2023年にリリースされた楽曲で、出会った瞬間の衝撃と、そこから始まる恋の予感を描いた作品。
イントロのアコースティックギターが優しく響き、舟津の歌声が乗ると、まるで映画のワンシーンのような空気感が広がります。思わず何かの映画に使われていたかな、と探してしまいました。もちろんこの映画のエンディングはハッピーエンドで、幸せな二人が何か楽しいことを一緒に笑いながらしているシーンが目に浮かびます。

歌詞には、初めて誰かに惹かれた瞬間の戸惑いや、期待が込められていて、恋の始まりの“静かな熱”を感じさせてくれる一曲です。
聴いていると、自分の中にもあった“あの瞬間”を思い出して、少しだけ心が温かくなります。

この曲は、新しい出会いに期待したいときに聴きたい一曲です。


メロウ / 須田景凪

須田景凪は、元ボカロP“バルーン”としても知られるシンガーソングライター。元々ボカロP「バルーン」としても活動していた須田景凪は、『シャルル』などのヒット曲で知られ、独特の言葉選びとメロディで多くのファンを魅了してきました。
繊細なメロディと、感情の深層を描く歌詞で、聴く人の心に静かに響く楽曲を多く生み出しています。

『メロウ』は、2022年にリリースされた楽曲で、柔らかく、でもどこか切ない感情の揺らぎを描いた作品。TVアニメ『スキップとローファー』のオープニングテーマとして書き下ろされた一曲で、彼の繊細な世界観と感情表現が光る作品です。イントロのピアノとストリングスが静かに広がり、須田の歌声が乗ると、まるで夜の静寂に包まれるような感覚になります。

『メロウ』というタイトルは「円熟した」「柔らかく豊かな」という意味を持ち、まさにこの曲の雰囲気を象徴しています。歌詞には「眩しくて僕は目を逸らしてしまう」「青い温度の正体が恋だとしたら」といったフレーズが登場し、淡く切ない恋心や、青春の不器用さが丁寧に描かれています。

歌詞には、誰かを想う気持ちと、それを言葉にできないもどかしさが込められていて、聴いていると自分の感情と静かに向き合える一曲です。
須田景凪の音楽は、派手さはないけれど、心の奥にそっと残る余韻が魅力です。

アニメのオープニング映像とともに流れるサビの瞬間。主人公たちがダンスをするシーンで、みつみちゃんの一生懸命な姿と志摩くんの優しい眼差しが重なり、まるで2人だけの世界にいるような没入感がありました。その映像と音楽が一体となって、胸がギュッと締めつけられるような感覚を覚えます。

ネットでも「青春って感じの歌」「サビが感動する」「スキップとローファーの絵付きが特に好き」といった感想が多く、アニメファンだけでなく音楽ファンからも高く評価されています。『メロウ』は、誰もが一度は経験するような、言葉にできない感情をそっと掬い上げてくれるような、そんな優しい一曲です。

この曲は、心が少し前向きになりたいとき、青春のきらめきを思い出したいときに聴きたくなる一曲です。

🌅 まとめ|音楽がくれる、再出発のエネルギー

今回紹介した7曲は、どれも2025年の始まりにふさわしい、感情の再起動や心の整理を促してくれる作品ばかりでした。
米津玄師の「さよーならまたいつか!」は、別れの中にある希望を。ロクデナシの「ただ声一つ」は、言葉にならない衝動を。和楽器バンドの「エゴロック」は、自分らしさを貫く強さを。天月の「かいしんのいちげき」は、恋の高揚感を。弌誠の「モエチャッカファイア」は、燃え上がる情熱を。舟津真翔の「一目惚れ」は、出会いの奇跡を。そして須田景凪の「メロウ」は、静かな夜に寄り添う優しさを届けてくれました。

音楽は、私たちの感情に寄り添い、時に背中を押し、時にそっと包み込んでくれる存在です。
この7曲が、あなたの2025年のスタートに寄り添い、新しい自分に出会うきっかけとなれば嬉しいです。


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