2025年9月おたいら音楽集|心にふわりと届いた6曲(前編)

毎月心に残ったおすすめ曲をジャンル問わず紹介する「おたいら音楽集」のアイキャッチ画像です 音楽

9月。暑さが少しずつ和らぎ、風に秋の気配が混じり始める季節。夕暮れが早くなり、空の色がどこか切なく感じられるこの時期は、音楽が心に染みる瞬間が増えるように思います。そんな秋の入り口に、ふと耳に残った曲、心にふわりと届いた曲たちを集めてみました。

この「おたいら音楽集」は、毎月、ジャンルや知名度にとらわれず、純粋に「心に響いた曲」を紹介するシリーズです。メジャー・インディーズ問わず、最新曲も過去曲も、季節感も気分も自由に選んでいます。今月は、邦楽ロックやインディーズを中心に、どこか優しさや切なさ、そして前向きな力を感じる6曲を選びました。

タイトルに込めた「心にふわりと届いた」という言葉は、強く訴えかけるというよりも、静かに寄り添ってくれるような音楽の存在を表しています。日々の忙しさや、ちょっとした心の揺れに、そっと寄り添ってくれるような曲たち。そんな音楽に出会えると、少しだけ前を向ける気がするのです。

今回紹介する6曲は、いずれもYouTube公式動画を埋め込んでいます。静止画をクリックすると動画が再生される仕様になっているので、ぜひ気になった曲から聴いてみてください。音楽の力が、あなたの今日にそっと彩りを添えてくれることを願って──。


🎵 雨のち曇りもきっと – Groggy-Froggy

Groggy-Froggyの「雨のち曇りもきっと」は、激しく力強いギターサウンドと、真っ直ぐなボーカルが印象的な邦ロックの新定番。曇り空のような不安や迷いを抱えながらも、「まだ負けてないよきっと」と前を向こうとする気持ちを、エネルギッシュなメロディで鼓舞してくれます。

歌詞には「楽しかったら笑うこと、辛かったら無理をしないこと」といった、シンプルだけど深いメッセージが込められており、聴く人の心にまっすぐ届きます。完璧じゃなくてもいい、立ち止まってもいい──そんな優しさと力強さが同居する一曲です。

インディーズながら、音の厚みと感情の乗せ方が秀逸で、ライブ映像でもその熱量が伝わってくるGroggy-Froggy。秋の夜、雨上がりの空を見上げながら聴きたい、勇気をくれるロックナンバーです。


🎵 ウルトラエール – Arakezuri

元気を出したいとき、背中を押してほしいときに聴きたいのが、Arakezuriの「ウルトラエール」。タイトル通り、まっすぐで力強い“応援歌”のような一曲です。イントロから疾走感があり、聴いているだけで自然と気持ちが前向きになっていくのを感じます。

歌詞には、誰かのために頑張ること、自分の弱さを認めながらも進もうとする姿勢が描かれていて、まるで「大丈夫、君ならできる」と言ってくれているような温かさがあります。特にサビの「ウルトラエール!」というフレーズは、何度も繰り返されることで、聴く人の心にしっかりと届いてくるのが印象的です。

Arakezuriは、エネルギッシュなサウンドと、どこか人間味のある歌詞が魅力のバンド。この曲は、朝の通勤前や、ちょっと気持ちが沈んだ夕方など、日常のさまざまな場面で力をくれる存在になってくれるはずです。元気が欲しいとき、ぜひこの“ウルトラなエール”を受け取ってみてください。


🎵 君の唄で生きていたい – BLUEGOATS

BLUEGOATSの「君の唄で生きていたい」は、誰かの存在が自分の生きる理由になる──そんな強くて切ない感情を、まっすぐに歌い上げた一曲です。タイトルからも伝わるように、“君”の唄があるからこそ、自分は前を向いて生きていける。そんな想いが、歌詞の一言一言に込められています。

音の構成はシンプルながら、ボーカルの力強さと感情のこもった歌い方が印象的で、聴いていると自然と胸が熱くなります。特にサビの部分では、感情が一気に解き放たれるような高揚感があり、聴き終えた後に余韻が残るのが特徴です。

BLUEGOATSは、感情の機微を丁寧に描くバンドとして注目されており、この曲もその魅力が存分に発揮されています。誰かを想う気持ち、誰かに支えられている実感──そんな感情に寄り添ってくれる一曲です。大切な人のことを思い浮かべながら、ぜひ聴いてみてください。
ライブでは涙するファンも多く、まさに共感型エモソングです。私もライブに行って目の前でこの歌を浴びたいです。


🎵 一生誰とも幸せにならないで – oopsjam

タイトルだけ見ると、少し過激で挑発的な印象を受けるかもしれません。でも、oopsjamの「一生誰とも幸せにならないで」は、実はとても繊細で、切ない感情を描いたラブソングです。別れた相手への未練や、嫉妬、そして願いにも似た呪いのような感情──そんな複雑な心の動きを、独特の言葉選びとメロディで表現しています。

歌詞には、相手の幸せを願えないほどに深く愛してしまった自分の弱さが滲んでいて、聴いていると胸が締め付けられるような感覚になります。それでも、どこかユーモラスで、皮肉めいた表現があることで、重すぎず、聴きやすいバランスに仕上がっているのが魅力です。

oopsjamは、感情の裏側を巧みに描くアーティストで、この曲もそのセンスが光っています。恋愛の終わりに感じる複雑な気持ちを、あえてストレートに言葉にすることで、聴く人の心に深く刺さる一曲。恋愛に悩んだことがある人なら、きっと何かを感じ取れるはずです。


🎵 ハッピーエンドで – TRACK15

「ハッピーエンドで」というタイトルに込められた願いは、誰もが心のどこかで求めているものかもしれません。TRACK15のこの曲は、現実の中で揺れる感情や不安を抱えながらも、最後には“ハッピーエンド”を信じたいという気持ちを、まっすぐに歌い上げています。

イントロから漂う優しい空気感と、少し切なげなメロディが印象的で、聴き始めた瞬間から物語の中に引き込まれるような感覚になります。歌詞には、過去の後悔や未来への不安が描かれつつも、それでも「終わりは笑っていたい」という希望が込められていて、聴く人の心にそっと寄り添ってくれます。

TRACK15は、感情の揺れを丁寧に音に乗せるバンドで、この曲もその魅力が存分に発揮されています。人生の節目や、何かを終えようとしているときに聴くと、きっと心に響くはず。「ハッピーエンドで」と願う気持ちが、あなたの今日を少しだけ優しくしてくれるかもしれません。


🎵 君の瞳に恋してない – UNISON SQUARE GARDEN

UNISON SQUARE GARDENの「君の瞳に恋してない」は、タイトルからして一筋縄ではいかない恋愛模様を予感させる一曲。実際に聴いてみると、軽快なリズムと緻密なアレンジが心地よく、恋愛の複雑さや矛盾をユニークに描いた歌詞が印象的です。聞いていると思わずステップを踏みたくなる一曲です。

「恋してない」と言いながらも、どこか気になってしまう“君”の存在。そんな曖昧で揺れる感情を、UNISONらしい言葉遊びとテンポ感で表現していて、聴いているうちに自然とリズムに乗ってしまいます。特にサビの展開は爽快で、聴き終えた後にスッキリとした余韻が残るのが魅力です。

UNISON SQUARE GARDENは、テクニカルな演奏と独特な世界観で人気のバンド。この曲も、恋愛の“あるある”を少し皮肉っぽく、でもどこか共感できる形で描いていて、聴くたびに新しい発見があります。恋に悩んでいる人も、そうでない人も、ぜひ一度耳を傾けてみてください。


ふわりと届いた音楽が、心に残る理由

今回紹介した6曲は、どれも日常の中でふと立ち止まったときに、そっと寄り添ってくれるような存在でした。雨上がりの空を見上げるような気持ち、誰かに背中を押してほしい瞬間、恋の終わりに感じる複雑な感情──それぞれの曲が、違った形で「心にふわりと届く」力を持っているように感じます。

音楽は、言葉では伝えきれない感情をそっと包み込んでくれるもの。今回の6曲も、そんな音楽の力を改めて感じさせてくれる作品ばかりでした。ジャンルや知名度にとらわれず、ただ「心に響いた」という理由だけで選んだこのラインナップが、誰かの心にも届いてくれたら嬉しいです。

次回の【後編】では、さらに深く心に残る6曲を紹介します。夜の静けさに寄り添うような音楽、少し切なくて、でも前向きになれるような曲たちを集めました。ぜひ、そちらも楽しみにしていてください。

音楽が、今日のあなたにそっと寄り添ってくれますように。

📌 「おたいら音楽集」シリーズについて
このシリーズでは、毎月10〜20曲ほどの中から厳選した楽曲を紹介しています。
最新曲・過去曲・メジャー・インディーズ問わず、“心に残った音”をテーマに選曲しています。

読者の皆さんの「今月の1曲」も、ぜひコメントやSNSで教えてくださいね。

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