2025年7月おたいら音楽集|静かに熱を灯す6曲(後編)

毎月心に残ったおすすめ曲をジャンル問わず紹介する「おたいら音楽集」のアイキャッチ画像です 音楽

7月も後半に入り、夏の空気が本格的に濃くなってきました。
前編では、疾走感や青春の香りが漂う6曲を紹介しましたが、後編では、より内面に寄り添うような楽曲が揃いました。
静かに始まり、じわじわと心に熱を灯してくれるような曲たち。聴き終えた後に残る余韻が、どれも深く印象的でした。

今回は、reGretGirl、SHO-SENSEI!!、TOMOO、TOKIO、Bye-Bye-Handの方程式という、ジャンルも世代も異なるアーティストの楽曲を紹介します。
それぞれの曲が持つ物語や空気感を、私自身の感覚で丁寧に綴ってみました。


🎵 1. ホワイトアウト / reGretGirl

reGretGirlの「ホワイトアウト」は、静かなイントロから始まり、徐々に感情が高まっていく構成が印象的な一曲です。
聴き始めてすぐに、雪の中に立ち尽くしているような感覚になりました。音の隙間が多く、余白がしっかりと活かされていて、歌詞の言葉がより強く響いてきます。

「見えなくなってしまったもの」と向き合うようなテーマが込められていて、聴いているうちに、自分の中の過去の記憶が静かに浮かび上がってきました。
ギターの音色も控えめながら、感情の揺れを丁寧に表現していて、reGretGirlらしい繊細さが際立っています。

この曲は、静かな時間にじっくり聴くことで、より深く染み込んでくるタイプの楽曲だと感じました。


🎵 2. 道路工事 / SHO-SENSEI!!

SHO-SENSEI!!の「道路工事」は、タイトルからは想像できないほど、感情の深い部分に触れてくる楽曲でした。
聴き始めた瞬間、言葉の選び方に引き込まれました。日常の風景を切り取るような歌詞が、なぜか心に残ります。

「工事中の道路」をモチーフにしながら、人生の途中経過や未完成な自分を重ねているような印象を受けました。
音の構成もシンプルで、言葉が主役になっているのが特徴的。聴いているうちに、自分自身の「途中」を肯定してもらっているような気持ちになりました。

この曲は、完成された美しさではなく、不完全さの中にあるリアルを描いているように感じます。


🎵 3. Ginger / TOMOO

TOMOOの「Ginger」は、聴いた瞬間に空気が変わるような、独特の存在感を持った楽曲です。
ピアノの音色と、TOMOOの声の柔らかさが絶妙に絡み合っていて、まるで一つの風景を描いているような印象を受けました。

歌詞には、日常の中にある小さな違和感や感情の揺れが丁寧に描かれていて、聴いていると、自分の中の感覚が少しずつ整理されていくような気がします。
「Ginger」というタイトルも、刺激と温かさの両方を感じさせる言葉で、この曲の雰囲気にぴったりだと感じました。

この曲は、静かに心を整えてくれるような力を持っていると思います。


🎵 4. Super Ball / TOMOO

同じくTOMOOの「Super Ball」は、「Ginger」とはまた違った側面を見せてくれる楽曲です。
軽快なリズムと、少し跳ねるようなメロディが印象的で、聴いていると自然と気持ちが明るくなっていきます。

歌詞には、日常の中で感じる小さな希望や、前向きな気持ちが込められていて、聴き終えた後に残るのは、ほんのりとした温かさでした。
「Super Ball」というタイトルが象徴するように、弾むような感情の動きが音にしっかりと表現されています。

この曲は、朝の支度中や移動中など、日常の中でふと聴きたくなるような、そんな存在感があります。


🎵 5. 花唄 / TOKIO

TOKIOの「花唄」は、2000年代初頭の空気を思い出させてくれるような、懐かしさと力強さを兼ね備えた楽曲です。
久しぶりに聴いてみて、改めてその完成度の高さに驚きました。イントロからサビへの流れが非常にスムーズで、聴いていて心地よさがあります。

歌詞には、前向きなメッセージが込められていて、特に「咲いて咲いて咲き誇れ」というフレーズが印象的でした。
この曲は、世代を超えて響く力を持っていると感じます。今聴いても古さを感じさせず、むしろ新鮮に響くのが不思議です。

懐かしさだけでなく、今の自分にも必要な言葉が詰まっている、そんな一曲でした。


🎵 6. darling rolling / Bye-Bye-Handの方程式

Bye-Bye-Handの方程式の「darling rolling」は、タイトルからは想像できないほど、感情の起伏が激しい楽曲でした。
聴き始めてすぐに、音の展開の速さと、歌詞の切実さに引き込まれました。

恋愛をテーマにしながらも、単なるラブソングではなく、感情の複雑さや不安定さをしっかりと描いているのが印象的です。
ギターの音が感情の波を表現しているようで、聴いていると、まるで自分がその感情の中にいるような気持ちになります。

この曲は、感情を整理するというよりも、そのまま受け止めることの大切さを教えてくれるような気がしました。


📝 まとめ

後編の6曲は、前編とはまた違った魅力を持つ楽曲が揃いました。
reGretGirlやSHO-SENSEI!!のように、静かに語りかけてくる曲もあれば、TOMOOのように日常に寄り添う音楽もあり、TOKIOやBye-Bye-Handの方程式のように、感情を力強く表現する楽曲もありました。

音楽は、聴く人の状況や気持ちによって、まったく違う意味を持つものです。
今回紹介した6曲が、あなたの今にそっと寄り添い、何かを感じるきっかけになれば嬉しいです。

来月もまた、季節に合った音楽をお届けします。どうぞお楽しみに。

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