2025年6月おたいら音楽集|静かな熱を持つ7曲(前編)

毎月心に残ったおすすめ曲をジャンル問わず紹介する「おたいら音楽集」のアイキャッチ画像です 音楽

6月。雨が降ったり止んだりするこの季節は、どこか心の奥にある感情がふと顔を出すような時間が多い気がします。そんな時に寄り添ってくれる音楽を探してみました。今回は、静かだけど確かな熱を持った7曲を紹介します。どれも、日常の中でふと立ち止まった時に聴きたくなるような曲ばかりです。


わたしに花束/Ado

Adoの「わたしに花束」は、彼女の持つ強さと繊細さが同居したような曲です。最初に聴いたとき、Adoらしい力強い歌声に引き込まれつつも、歌詞の中にある“自分を認める”というテーマがじわじわと染みてきました。

この曲は、誰かに花束を渡すのではなく、“わたしに”花束を、という視点が新鮮で、自己肯定感をそっと支えてくれるような印象を受けました。MVの映像も美しく、花束を抱える姿が象徴的で、曲の世界観をより深く感じられます。Adoの表現力は、感情を押し付けるのではなく、聴く側に委ねてくれるような余白があるのが魅力だと改めて感じました。


堂々らぶそんぐ/CENT

CENTの「堂々らぶそんぐ」は、タイトル通り、愛を堂々と歌うことをテーマにした爽快なラブソングです。ギターのカッティングが心地よく、リズムも軽快で、自然と体が揺れるような感覚になります。

聴いていて感じたのは、恋愛の楽しさや前向きさを素直に表現しているところ。照れずに「好き」と言えることの大切さを、音楽を通して伝えてくれているように思いました。歌詞の中には、日常の中でふと感じる愛情や、ちょっとした勇気が込められていて、聴いていて気持ちが明るくなります。ライブで聴いたらきっと盛り上がるだろうなと想像できる、そんな一曲です。

LOVE 2000/hitomi

hitomiの「LOVE 2000」は、2000年にリリースされた楽曲ですが、2025年の今聴いても全く古さを感じません。むしろ、時代を超えて響く力強さがあると感じました。

この曲は、hitomiのエネルギッシュなボーカルと、前向きなメッセージが印象的です。特に「未来を信じて進む」というような歌詞の部分が、今の時代にも必要な言葉だと感じました。リマスター版で音の厚みも増していて、改めて名曲だなと思います。サウンドは90年代後半〜2000年代初頭の空気を感じさせつつ、今の音楽と並べても違和感がないのがすごいところ。hitomiの声には、時代を超える力があると感じました。


おなじ星/Jungle Smile

Jungle Smileの「おなじ星」は、静かな夜に聴きたくなるような優しいバラードです。1998年の曲ですが、今聴いてもその温かさは変わりません。

この曲を聴いて感じたのは、遠く離れていても“同じ星の下にいる”という感覚が、どこか安心感を与えてくれるということ。歌詞もメロディもシンプルだけど、だからこそ心に残る。最近アナログ盤で再リリースされたこともあり、改めてこの曲の良さを再発見しました。ボーカルの声がとても柔らかく、聴いていると自然と呼吸が深くなるような気がします。夜の静けさにぴったりの一曲です。


君と夏フェス/SHISHAMO

SHISHAMOの「君と夏フェス」は、夏の始まりを感じさせてくれる定番曲です。フェスの高揚感と、恋する気持ちが絶妙に絡み合っていて、聴いているだけで夏の空気を感じられます。

この曲は、フェスに行ったことがある人ならきっと共感できる場面がたくさんあると思います。個人的には、好きな人と一緒に音楽を楽しむ時間って、何にも代えがたいものだなと改めて思わせてくれる曲でした。今年もフェス会場で流れるのが楽しみです。SHISHAMOの曲は、青春の一瞬を切り取るのが本当にうまいと感じます。聴くたびに、過去の夏が蘇るような感覚になります。


SUNDAY/Subway Daydream

Subway Daydreamの「SUNDAY」は、日曜の午後のような穏やかな空気感が魅力の一曲です。アコースティックギターの音色と、柔らかなボーカルが心地よくて、何気ない日常が少し特別に感じられるようになります。

この曲を聴いていると、忙しい毎日の中でも、こういう“何もしない時間”って大事だなと思えてきます。EPに収録されている他の曲も同じように優しい雰囲気で、休日のBGMにぴったりです。Subway Daydreamは、都会の喧騒の中にある静けさを音楽で表現しているように感じます。何気ない日曜の午後が、少しだけ豊かになるような、そんな曲です。


PLAYERS/YOASOBI

YOASOBIの「PLAYERS」は、疾走感のあるサウンドと、物語性のある歌詞が融合した一曲です。初めて聴いたとき、まるで短編小説を読んでいるような感覚になりました。

この曲は、登場人物の感情が音楽を通して伝わってくるようで、聴き終わった後に余韻が残ります。YOASOBIらしい世界観がしっかりと表現されていて、映像が浮かぶような感覚がありました。原作小説も読んでみたくなります。YOASOBIの楽曲は、音楽だけで完結せず、物語とセットで楽しめるのが魅力だと思います。PLAYERSはその中でも特に、映像化されたら面白そうだなと感じる一曲でした。


📝まとめ

今回紹介した7曲は、どれも派手すぎず、でも確かな熱を持っている曲ばかりでした。梅雨の時期に、静かに心に寄り添ってくれる音楽を探している人には、ぜひ聴いてみてほしいラインナップです。後編では、さらに6曲をご紹介予定ですので、そちらもお楽しみに。

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