おたいら音楽集セレクション |1月〜3月の厳選10曲

毎月心に残ったおすすめ曲をジャンル問わず紹介する「おたいら音楽集」のアイキャッチ画像です 音楽

2025年の始まりから春の足音が聞こえる3月まで、寒さの中にも心を動かす音楽との出会いがありました。今回はその中から、特に印象に残った10曲をピックアップしてご紹介します。

この「おたいら音楽集」では、ジャンルや知名度にとらわれず、純粋に“良い”と感じた音楽を紹介しています。冬の静けさや切なさ、そして春への期待感が滲むような楽曲たちが揃いました。メロディに惹かれたもの、歌詞に共感したもの、映像や演奏に心を奪われたものなど、どれも何かしらの強い魅力を感じた作品ばかりです。

曲順は多少流れを意識していますが、あくまで一曲一曲が主役。気になるタイトルがあれば、ぜひ一度聴いてみてください。きっと、あなたの心にも何かが響くはずです。

それでは、2025年1月〜3月のおすすめ10曲をご紹介します。

  • 「チートデイ」|乃木坂46
  • 「メロウ」 / 須田景凪
  • 「君の恋人になったら」|back number
  • 「かいしんのいちげき」 / 天月
  • 「2人だけの幸せ」 / Mickey
  • 「おかえり」 / Tani Yuuki
  • 「かくれんぼ」 / AliA
  • 「大不正解」 / back number
  • 「ロリポップサイダー」 / RIRIKO
  • 「神のまにまに」 / ウォルピスカーター・Sou・いすぼくろ

チートデイ|乃木坂461

乃木坂46の「チートデイ」は、恋愛と日常の“ちょっとした甘え”をテーマにしたポップチューン。タイトルの“チートデイ”は、ダイエット中に好きなものを食べていい日のことですが、この曲では「好きな人に会いたい」「ちょっとズルしたい」という気持ちを肯定的に描いています。

歌詞には、「よろしくチートデイ ズル休み どうしても会いたくて 授業をエスケープ」や「制服脱ぎ捨てて 海へ行こう Out to sea」といったフレーズが登場し、青春の衝動と自由への憧れが鮮やかに描かれています。さらに、「初志貫徹 チートしたっていい 本気なら 後からバレたって 君が一番大事」という一節からは、恋に対する真剣さと、少しの背徳感が混ざったリアルな感情が伝わってきます。 チートデイの言葉自体も一生懸命に頑張っているけど、時にはお休みや気を抜くことも大事だよね、という意味があると思います。

サウンドは軽快で、ギターとシンセが絡み合い、春の陽気にぴったりな明るさを持っています。私はこの曲を聴いて、「完璧じゃなくても、たまには自分を甘やかしていい」と思えるようになりました。SNSでは「元気が出る」「朝に聴くとテンション上がる」「恋したくなる」といった声が多く、乃木坂46の新たな“元気ソング”として定着しつつあります。

ラップ風のAメロや王道のサビももちろん良いですが、なんといってもこの曲の目玉はサビ直前の「ごめんなさーーーっい!」ではないでしょうか。これを受けたファンの「うぉーーーっ!」な叫びが何故か私には聞こえてきます。ライブではいきなりオープニングで盛り上げたり、最後のクライマックスメドレーの最初に流れてくるとテンション爆上がりです。これから熱い暑い季節となっていきますが、これを聞いて元気に過ごしていきましょう。

メロウ / 須田景凪

須田景凪は、元ボカロP“バルーン”としても知られるシンガーソングライター。元々ボカロP「バルーン」としても活動していた須田景凪は、『シャルル』などのヒット曲で知られ、独特の言葉選びとメロディで多くのファンを魅了してきました。
繊細なメロディと、感情の深層を描く歌詞で、聴く人の心に静かに響く楽曲を多く生み出しています。

『メロウ』は、2022年にリリースされた楽曲で、柔らかく、でもどこか切ない感情の揺らぎを描いた作品。TVアニメ『スキップとローファー』のオープニングテーマとして書き下ろされた一曲で、彼の繊細な世界観と感情表現が光る作品です。イントロのピアノとストリングスが静かに広がり、須田の歌声が乗ると、まるで春の花びらが舞うそよ風に包まれるような感覚になります。

『メロウ』というタイトルは「円熟した」「柔らかく豊かな」という意味を持ち、まさにこの曲の雰囲気を象徴しています。フランス語のイメージですが英語なんですね。歌詞には「眩しくて僕は目を逸らしてしまう」「青い温度の正体が恋だとしたら」といったフレーズが登場し、淡く切ない恋心や、青春の不器用さが丁寧に描かれています。

歌詞には、誰かを想う気持ちと、それを言葉にできないもどかしさが込められていて、聴いていると自分の感情と静かに向き合える一曲です。
須田景凪の音楽は、派手さはないけれど、心の奥にそっと残る余韻が魅力です。

TVアニメ『スキップとローファー』ではサビの瞬間、主人公たちがダンスをするシーンで、みつみちゃんの一生懸命な姿と志摩くんの優しい眼差しが重なり、まるで2人だけの世界にいるような没入感がありました。その映像と音楽が一体となって、胸がギュッと締めつけられるような感覚を覚えます。

ネットでも「青春って感じの歌」「サビが感動する」「スキップとローファーの絵付きが特に好き」といった感想が多く、アニメファンだけでなく音楽ファンからも高く評価されています。『メロウ』は、誰もが一度は経験するような、言葉にできない感情をそっと掬い上げてくれるような、そんな優しい一曲です。

この曲は、心が少し前向きになりたいとき、青春のきらめきを思い出したいときに聴きたくなる一曲です。

君の恋人になったら|back number

back numberの「君の恋人になったら」は、2016年のアルバム『ハッピーエンド』に収録されたラブソング。恋人になったらどんな風に相手を思い、支えたいかを、優しくユーモラスに描いた歌詞が印象的です。

歌詞には、「もし僕が君の恋人になれた時は 毎日3時間は君の事を考える」「地図と毛布と水筒を持ってくから一緒に迷おうぜ」など、具体的で温かい想像が並びます。それはまるで、恋人になった未来を一つ一つ丁寧に描いていくような、愛の設計図のようです。 back numberの大人気曲「高嶺の花子さん」に負けない名曲だと思います。

サウンドはアコースティックギターを中心に、穏やかで心地よいテンポ。清水依与吏の歌声は、少し照れくさそうで、それがまたリアルな恋心を感じさせます。私はこの曲を聴いて、「誰かを思うことは、こんなにも優しくて自由なんだ」と感じました。SNSでは「理想の恋人像」「聴くたびに泣ける」「back numberらしい優しさ」といった声が多く、今もなお多くの人に愛される一曲です。

rio movieさんが作成されたMVもこの曲にぴったりの映像です。お時間あればぜひ観てください。 → 【MV】君の恋人になったら If i can be your boyfriend(Love Songs)

かいしんのいちげき / 天月

天月は、ニコニコ動画やYouTubeを中心に活動を広げてきた歌い手で、現在はメジャーでも活躍中。
優しくて親しみやすい歌声と、青春を感じさせる楽曲で、若者を中心に絶大な人気を誇ります。

「かいしんのいちげき」は、2021年にリリースされた楽曲で、恋の一瞬のきらめきを“会心の一撃”になぞらえたユニークなラブソング。
イントロからポップで軽快なリズムが広がり、聴いているだけで気分が明るくなります。

歌詞には、好きな人に出会った瞬間の衝撃や、恋の高揚感が描かれていて、まるで青春アニメのワンシーンのような世界観
天月の歌声は、そんな感情をまっすぐに届けてくれて、聴いていると自然と笑顔になれる一曲です。MVは漫画仕立てになっています。さらに動画みたいに動きが感じられて面白いです。良作な短編アニメを見た気持ちになりました。

新しい年に、恋を始めたい人や、気持ちを前向きにしたい人にぴったりです。

2人だけの幸せ / Mickey

Mickeyは、TikTokやYouTubeを中心に活動するシンガーソングライターで、日常の感情をリアルに切り取る歌詞が若者を中心に支持されています。
「2人だけの幸せ」は、2024年に配信されたラブソングで、恋人との何気ない時間を大切にする気持ちが詰まった作品です。

この曲を聴いたとき、まず感じたのは“特別じゃない幸せ”の尊さ。
派手な演出やドラマチックな展開ではなく、日常の中にある小さな幸せを丁寧に描いていて、聴いていると自然と笑顔になれるような温かさがあります。相手を大事に思う気持ちが歌詞やメロディーにあふれてほんのりあたたかくなれますね。

Mickeyの歌声は、柔らかくて親しみやすく、まるで友達がそっと話しかけてくれているような距離感。
「2人だけの幸せ」というタイトル通り、誰かと過ごす時間の中でしか生まれない感情が、音の隅々にまで込められているように感じました。歌詞にもありますが、この地球上の何億もの異性がいる世界で、二人が交わる可能性はほんのわずかです。その奇跡を感謝しながら、相手がいない世界なら何か物足りないと感じる、いえ、そう感じることこそが大切な幸せの一つだと思います。皆さんにもそんな出会いがありますように。

この曲は、恋人との時間を思い出したいときや、誰かを大切にしたいと思ったときに聴きたい一曲です。

おかえり / Tani Yuuki

Tani Yuukiは、TikTokをきっかけにブレイクしたシンガーソングライター。
「W/X/Y」で一躍注目を集め、日常の感情を丁寧にすくい上げる歌詞と、優しい歌声で多くのリスナーの心を掴んでいます。

「おかえり」は、2023年にリリースされた楽曲で、帰る場所の温かさと、誰かを待つ気持ちが描かれた作品。
Tani Yuukiの柔らかい声が乗ると、まるで自分が誰かに「おかえり」と言われているような気持ちになります。ケルト音楽風のメロディーも何か懐かしさを感じます。北海道のシチューのCMが似合いそうな雰囲気。

この曲を聴いていると、忙しい日々の中で忘れかけていた「帰る場所」の存在を思い出します。
歌詞には、何気ない日常の中にある愛情や、言葉にしなくても伝わる想いが込められていて、聴く人の心をそっと包み込んでくれるような優しさがあります。

冬の終わりに、誰かと過ごす時間の尊さを改めて感じたいときに聴きたい一曲です。

かくれんぼ / AliA

AliAは、2018年に結成された6人組のロックバンド。
ヴァイオリンを取り入れた独自のサウンドと、ボーカル・AYAMEの透明感ある歌声が特徴で、ジャンルの枠を超えた音楽性で注目を集めています。

「かくれんぼ」は、2020年にリリースされた楽曲で、切ない恋心と孤独感を繊細に描いた作品です。
ヴァイオリンの旋律が印象的で、誰にも言えない気持ちをそっと包み込んでくれるような優しさがあります。

イントロから漂う哀愁、そしてサビに向かって広がる音の厚みは、感情が波のように押し寄せてくるよう。
「見つけてほしかった」「気づいてほしかった」という思いが、音の隅々から伝わってくるようで、誰かに気づいてもらえない孤独感や、届かない想いが胸に響きます。

この曲は、メンバーが「自分の中にある“言えない気持ち”を音にした」と語っており、聴くたびに自分の過去の恋愛や、言えなかった気持ちがふと蘇ってきます。
夜、ひとりで聴くと、激しい曲調の中に、心の奥にしまっていた感情と静かに向き合えるような気がします。

この「かくれんぼ」の映像はいろいろなバージョンが掲載されていますが、今回は日比谷公会堂のライブバージョンを紹介します。バンドとストリングス、ボーカル、そして観客の熱い空気が一番感じられる映像だと思います。ライブ最後の曲のようで、メンバーが残りの体力を全部出し切ろうという姿が感じられ、こちらもパワーをもらえます。

大不正解 / back number

「大不正解」は、2018年に公開された映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』の主題歌として書き下ろされた楽曲。
back numberの中でも異色のロックチューンで、普段の繊細なラブソングとは違い、力強くて攻撃的なサウンドが印象的です。

イントロから炸裂するギターとドラムの重厚なサウンドは、思わず「おおっ」といつもと違う激しい感じにこれからどんな歌が始まるのか期待させてくれます。自分の信じた道を突き進む覚悟がそのまま音になっているようで、聴いていると自然と背筋が伸びるような気持ちになります。

この曲は、清水依与吏が「正解を求めすぎる世の中へのアンチテーゼ」として書いたと語っており、迷っている自分に「それでも進め」と言ってくれているような気がして、失敗してもいい、間違ってもいいという勇気をもらえます。

ライブ映像で観たとき、照明が赤く染まり、観客が一斉にジャンプする瞬間が圧巻でした。
感情を爆発させる場面で必ず演奏される定番曲であり、春という新しい挑戦の季節にぴったりの一曲です。

ロリポップサイダー / RIRIKO

RIRIKOは、2017年にメジャーデビューした新進気鋭の女性シンガー。
ポップでキュートな世界観と、芯のある歌声で、若い世代を中心に人気を集めています。

「ロリポップサイダー」は、2020年にリリースされた楽曲で、タイトル通り弾けるような甘酸っぱさが詰まったポップソング。
イントロから軽快なリズムとシンセが広がり、まるで炭酸が弾けるような爽快感があります。

RIRIKOの歌声は、可愛らしさの中にしっかりとした芯があり、ただの“かわいい”では終わらない強さを感じさせてくれます。
歌詞には、恋の始まりのドキドキや、ちょっとしたすれ違いが描かれていて、聴いていると青春時代の記憶がふと蘇ってきました。

この曲は、気分を上げたいときや、ちょっと元気が欲しい時にぴったりの一曲です。

現在はNELKE(ネルケ)として活動をしています。名曲ぞろいで私の大好きなアーティストの一人です。引き続き応援していきたいと思います。

神のまにまに / ウォルピスカーター・Sou・いすぼくろ

「神のまにまに」は、ボカロP・れるりりによる楽曲を、人気歌い手3人がカバーしたバージョン。
ウォルピスカーター、Sou、いすぼくろという実力派が揃い、それぞれの個性が絶妙に融合した作品です。

この曲は、僕らが日々しあわせに暮らせていることへの感謝と、前向きに楽しく生きていこうを描いたユーモラスなナンバー。日本神話の「岩戸隠れ」をモチーフにしています。
テンポの良いリズムと、遊び心のある歌詞が特徴で、聴いていると自然と笑顔になれるような明るさがあります。

3人の歌声が交互に登場する構成は、まるで舞台劇のようで、それぞれのキャラクターが生き生きと描かれているのが印象的。
ウォルピスカーターの高音、Souの柔らかさ、いすぼくろの深みが絶妙に絡み合い、何度聴いても飽きない魅力があります。

新年のスタートに、肩の力を抜いて楽しみたいときにぴったりの一曲です。

まとめ

1月から3月にかけて紹介した10曲は、季節の移ろいとともに心に寄り添ってくれるような、彩り豊かなラインナップでした。乃木坂46の「チートデイ」や天月の「かいしんのいちげき」など、春の始まりにぴったりなポップチューンから、須田景凪の「メロウ」やAliAの「かくれんぼ」のように、静かに感情を揺さぶる繊細な楽曲まで、それぞれが異なる魅力を持っています。

恋の始まりや日常の幸せ、誰かを思う気持ち、そして自分自身と向き合う時間——音楽はそんな瞬間をそっと支えてくれる存在です。back numberの「君の恋人になったら」やMickeyの「2人だけの幸せ」は、聴く人の心に優しく寄り添い、Tani Yuukiの「おかえり」は、帰る場所の温もりを思い出させてくれました。

また、RIRIKOの「ロリポップサイダー」や「神のまにまに」のように、聴くだけで元気になれる楽曲もあり、春のスタートにぴったりのエネルギーをもらえた気がします。音楽は、季節を感じるだけでなく、自分の気持ちを整理したり、前に進む勇気をくれたりするもの。今回のセレクションが、皆さんの春の一歩をそっと後押しする存在になっていたら嬉しいです。

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